診療案内guidance

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ペットの健康を守っていくために、小さなサインが病気の早期発見につながります。

犬や猫の様子が「普段と違うな」「何か変だな」と感じたら、診察を受けてみてください。
軽い症状のことがほとんどですが、なかには腫瘍など重篤な病気を早期発見できるチャンスになることもあります。

チェックポイント
  • 元気や食欲がない
  • 下痢をしている 
  • 嘔吐している
  • 手や足、体をよく舐める
  • 皮膚が赤い
  • 痙攣を起こす体が震える

一般的な診察で、多い症例は以下の通りです。

犬の病気

外耳炎

外耳炎

日常診療でいちばん多く見られるのは外耳炎で、特に小型犬に多く見られます。
耳の中は外耳、中耳、内耳と分かれており、鼓膜の手前までは外耳、鼓膜の奥が中耳、さらにその奥が内耳になります。
外耳炎とは鼓膜の直前までの外耳道に、炎症を起こす病気です。

こんな症状が出たら、要注意
  • 首や肩のあたりをよく掻く
  • 頭をよく振る
  • 顔を敷物に擦りつける
  • 顔を触ろうとすると嫌がる
  • 耳垢でいつも汚れている

治療としては、耳の毛が生えている場合は抜毛します。その後、耳専用の洗浄液を使い、耳垢を取り除いたりするなど、耳の中を徹底的にキレイにしていきます。
重症になると内服薬を使用します。

症状にもよりますが、週1回の通院で、4~5回で治ることが一般的です。
早期発見は治療期間も短くなり、ペットの負担も少ないため、お早めにご来院ください。

耳の内視鏡(オートスコープ)
耳の内視鏡(オートスコープ)

当院では、耳道の細部まで観察ができる『耳の内視鏡』を備えています。
今まで綺麗に洗浄していたつもりでも、実は届かない所で処置ができていない場合や、なかなか症状が改善されないなど奥に潜んでいる可能性もあります。
飼い主様と一緒に、耳の中の状態をモニターで見ながら、どのような状態か、どのように治療していくかを相談することが可能です。

胃腸炎

小型~中型の犬によく見られる病気です。

一般的に、

胃腸炎
  • 食欲がない
  • 下痢、粘液便や粘血便が出る
  • 朝起きると嘔吐の痕跡がある
  • 食事の前に泡状のものを吐く

などの兆候があります。

食べ物が原因で起こることや、一時的な風邪のような場合もありますが、肝・膵・腎臓病、腫瘍、異物の誤食から起こることもあるため、早めの受診をおすすめします。

一般的には、点滴や内服薬により数日で治ることがほとんどですが、治療に反応が見られない場合は、内視鏡、CT、MRIなどの検査が必要になるため、必要に応じて、検査機器を取り揃えている病院と連携して治療していきます。

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニア

小型~中型の犬によく見られる病気です。

ミニチュア・ダックスやペキニーズ、トイプードルなどの小型犬種に特に多く見られます。
朝起きて異常に気づくなど、兆候もなく急に発症することもあります。

椎間板ヘルニアは、激しい運動や肥満、骨の老化などが原因で、脊椎の椎間板の負担が大きくなることで起こります。
神経痛症状だけのこともありますが、重症化すると後肢の麻痺が起こり、前肢で体を引きずるような動きが見られることがありますので早めの来院をおすすめします。

血液検査とレントゲン検査を行って、軽度の椎間板ヘルニアと診断した場合は鎮痛剤を処方して数日で治まることが一般的です。重症で麻痺がみられた場合、好中球エラスターゼ阻害剤による内科的治療を実施しています。また、手術をご希望される飼い主様には、CT、MRIなどの検査が必要になるため、必要に応じて、検査機器を取り揃えている病院と連携して治療していきます。

こんな症状が出たら、要注意
  • 震える
  • 動かずにじっとしている
  • 体に触ると泣き声をあげる

認知症

ペットの高齢化により、認知症も見られるようになってきました。

  • 夜鳴きをする
  • 敷地内や室内の隅に入りこみ、抜け出せずに鳴き続けている
  • 日中は寝ていて、夕方から起き出して徘徊する

これらの症状が見られたら認知症の可能性があります。

認知症には治療方法がなく、DHA/EPA含有サプリメントで、症状の緩和を目指します。
各家庭により状況は異なりますので、ご家族がどのように付き合っていくのが良いか、一緒になって考えましょう。

猫の病気

毛球症

毛球症

猫が毛繕いを行った時、口から胃へ毛を飲み込むことで起こる病気です。毛の生えかわる季節(春と秋)に多く見られ、食欲の低下、嘔吐などの症状が見られます。便に毛が混ざると、数珠つなぎ状になることがあります。

治療としては点滴と注射、内服を処方します。

腎不全

腎不全

猫に多く見られるのが慢性腎不全です。
慢性腎不全は、治療を行っても進行していくため、完治することはありません。

治療としては、食事改善や内服薬により病気の進行をできるだけ抑え、腎臓を労わることが目的となります。尿毒症を起こしている場合は、静脈内点滴を行うため入院が必要となります。さらに退院後は自宅点滴を行ってもらうこともあります。

腎臓病は長期間治療を行うので、飼い主様の心のケアも考えながら、治療にあたるよう心がけています。

こんな症状が出たら、要注意
  • 食欲がない
  • 嘔吐する
  • 水をよく飲み、たくさんオシッコをする

肝炎

肝炎

軽度の場合は症状を示さないことが多いのですが、重度になると、食欲がなくなる、痩せる、吐き気や嘔吐、下痢をするなどの症状が見られます。治療としては、軽度なら食事改善と内服薬で治療しますが、重度になると入院して点滴も必要となります。

肝炎は、治ったように見えても再発する場合があるため、定期的に検査を受け、長期間の投薬が必要となります。

こんな症状が出たら、要注意
  • 食欲がない
  • 嘔吐する
  • 黄疸がみられる
  • 尿が異常に黄色い

予防接種・ワクチン

予防することで、病気のリスクが下がります。
健康診断とともに予防接種を。

各種ワクチンの予防接種を受け付けています。犬や猫が、健康で元気に暮らしていけるように年1回、健康診断を兼ねて予防接種を受けるようにしましょう。

狂犬病
法律により毎年1回の接種が義務づけられています。
生後91日目以降の犬は、飼い始めてから30日以内に予防接種を受けることが決められています。
混合ワクチン
仔犬は生後6週齢・9週齢・12週齢の3回接種です。その後は毎年1回の追加接種が必要となります。ジステンパー、パルボウイルス感染症、アデノウイルス感染症、パラインフエンザウイルス感染症、伝染性肝炎、コロナウイルス感染症、レプトスピラ病(カニコーラ、ヘブドマディス、コペンハーゲ二―)の9種混合ワクチンです。

混合ワクチン
混合ワクチン

仔猫は生後8週齢・11週齢の2回接種です。その後は毎年1回の追加接種が必要となります。
パルボウイルス感染症、ヘルペスウイルス、カリシウイルス感染症、白血病、クラミジアの5種混合ワクチンです。

毎年の予防接種はとても大事なことです。飼い主様が責任を持って健康を管理してあげなければいけません。忘れないために当院では接種された方に、次回予定日が近づいたら予防注射案内のはがきをお送りしています。

初めて犬や猫を飼われる飼い主様には、これから必要となる予防や飼い方について丁寧に説明しています。その際、仔犬の育て方、仔猫の育て方をまとめた資料をお渡しし健康管理にお役立ていただいています。

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