猫の病気
Cat infection
猫の病気について
猫は犬以上にケガや病気を隠す習性を持っています。
天敵に体調不良を悟られないように行動していた野生の名残りですが、普段から痛みや不調を表情や仕草に出さない猫の場合、調子が悪そうな素振りを見せた時には症状がかなり進行しているケースもよくあります。
スキンシップを嫌がったり、飼い主の近くにあまり寄り付かない猫もいますが、健康管理の観点から、日常的にしっかりと観察されることをおすすめします。
なかなか分かりづらい猫の疾患も、ほんの少しの変化を感じ取ることが出来れば、早期発見につながり、負担を少なく治療を行うことにつながります。
下記のチェックポイントを意識して観察し、少しでも不安に思うことがあれば、迷わずに当院まで連れてきてあげてください。
猫の体調チェックポイント
なかなか症状を見せない猫ですが、日々、観察していれば行動の変化に気づけることもあります。
特にここに書かれているような症状を意識しながら観察をするように心がけてみてください。
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こんな様子は見られませんか? 猫の体調チェックポイント
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- 食欲がない
- 嘔吐する
- 水をよく飲み、たくさんオシッコをする
- 脱毛
- 黄疸がみられる
- 尿が異常に黄色い
- 体をいつまでも舐めている
代表的な猫の病気
病名 | 毛球症 |
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症状 | 毛玉状の嘔吐物を吐き出す |
原因 | 毛づくろいの際に飲み込んでしまった体毛のため |
猫が毛繕いで毛を飲み込むことで起こる病気です。
毛の生えかわる季節(春と秋)に多く見られ、食欲の低下や嘔吐などの症状が見られます。便に毛が混ざると、数珠つなぎ状になることがあります。
治療は点滴と注射、内服を処方します。
病名 | 腎不全 |
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症状 | 食欲減衰、嘔吐、頻尿 |
原因 | 年齢的、先天的(非常に稀) |
猫に多く見られるのが慢性腎不全です。
慢性腎不全は、治療を行っても進行していくため完治することはありません。
治療としては、食事改善や内服薬により病気の進行をできるだけ抑え、腎臓を労わることが目的となります。尿毒症を起こしている場合は、静脈内点滴を行うため入院が必要となります。さらに退院後は自宅点滴を行ってもらうこともあります。
腎臓病は長期間治療を行うので、飼い主様の心のケアも考えながら治療にあたるよう心がけています。
病名 | 肝炎 |
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症状 | 食欲減衰、嘔吐、体重の減量、下痢 |
原因 | 不明 |
軽度の場合は症状を示さないことが多いのですが、重度になると、食欲がなくなる、痩せる、嘔吐、下痢をするなどの症状が見られます。治療は軽度なら食事改善と内服薬で治療しますが、重度になると入院して点滴も必要となります。
肝炎は治ったように見えても再発する場合が多いため、定期的な検査と長期間の投薬が必要となります。